大腸カメラで発見できるポリープの切除について!日帰り手術の流れも紹介

大腸カメラ ポリープ切除
大腸カメラ ポリープ切除

もしも大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合、「どのようなリスクがあるのか」「そのまま切除できるのか」と不安になる方も多いでしょう。

大腸カメラ検査を提供しているクリニックのなかには、ポリープを発見したその日に切除まで行ってもらえるクリニックもあります。

この記事では、大腸カメラで発見できる大腸ポリープの基礎知識や、日帰り手術の流れについて詳しく紹介します。

大腸カメラで発見できる大腸ポリープとは

大腸カメラ ポリープ切除

大腸の健康は、全身の健康に密接に関連しています。しかし、すべての人が大腸の問題について深刻に考えているわけではありません。

大腸カメラで発見できる大腸ポリープは、大腸がんに発展する可能性があるため、将来の健康のために正しい知識を得ておきましょう。

大腸ポリープの特長

大腸ポリープは、大腸の内壁にできる突起や腫れ物のことです。多くは良性ですが、一部は悪性化する可能性があります。

大腸ポリープは病気の名前ではなく、大腸の管腔の中にみられる盛り上がった病変(隆起性病変)すべてを指す言葉です。大腸ポリープは大きく、腫瘍性ポリープとそれ以外の非腫瘍性ポリープに分けられます。

腫瘍性ポリープはさらに良性と悪性に分けられ、良性のものは腺腫と呼ばれます。

大腸がんと大腸ポリープの関係性

大腸ポリープが悪性化すると、大腸がんに発展する可能性があります。

大腸がんの治療では、早期発見および早期治療が非常に重要です。

腺腫はがんになる一歩手前の状態(前がん病変)と考えられており、ほとんどの大腸がんは腺腫から発生します

そのため、腺腫のうちに内視鏡を用いて切除することは、大腸がんの予防で非常に重要です。

大腸がんのリスクについて

大腸がんは、高齢化や遺伝的な問題、食生活の乱れなどがリスク要因とされています。

高齢になるほど発症のリスクが高くなる傾向にありますが、年齢に関わらず、定期的な検査が推奨されます。

腺腫の大きさが10mmを超えると、急激にがんを含む可能性が高くなるとされています。なお、日本では5mm以上の病変を切除の対象とするのが一般的です。

日帰りポリープ切除の概要と切除後の経過

大腸カメラ ポリープ切除

大腸ポリープを切除する場合、かつては入院が必須でした。

しかし、現代の医療技術の進歩により、日帰りでの手術にも対応できるようになりました。

ここでは、大腸カメラ検査でポリープを発見したあとの日帰り手術の必要性や、切除する際の流れについて紹介します。

大腸ポリープは日帰り手術で切除可能

多くのクリニックでは、大腸ポリープの日帰り手術が可能です。

医療費の抑制と高性能な内視鏡設備の導入により、日帰りで大腸ポリープ切除を行うクリニックは増えています

当日の予約なしで診察・検査・手術が行えるクリニックもあります。

クリニックによっては、後日入院して再度検査を実施したうえで治療を検討するケースもあるため、大腸カメラ検査を受ける前に対応を確認しましょう。

大腸ポリープ切除の手順

大腸ポリープは、主に内視鏡手術が行われますが、手術方法にはいくつかの種類があります。

一般的なのは「ポリペクトミー」と呼ばれる方法です。スコープの先端から「スネア」と呼ばれる輪っか状の器具を出し、ポリープに引っかけて高周波を流して焼き切ります

また、大きなポリープの場合は「全周切開内視鏡的粘膜切除術」が行われることも多いです。ポリープの下に生理食塩水を注入し、粘膜に切開を加えてから切除します。

高周波で施術すると出血のリスクが高くなるため、現在はコールドポリペクトミーというやり方で切除するのが一般的です。

大腸ポリープの切除は、1〜2分程度で完了する場合が多いです。高周波手術装置を用いて効率的な方法で切除を速やかに切除します。

出血量と組織の挫滅を減らしながら丁寧に切除するため、患者さまにとって負担が少ない手術されています。

ポリープ切除後の経過

手術後は、一定期間の経過観察が必要です。症状や合併症に応じて、追加治療が行われる場合もあります。

大きなポリープや癌が疑われるポリープ、粘膜の深層まで入り込んでいるポリープなどは、切除後のリスク(出血や穿孔、取り残しなど)が高いため、専門医療機関での治療が推奨されます。

大腸ポリープ切除の費用や痛みについて

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大腸ポリープの切除を検討する際、気になるのが痛みや副作用、費用などです。

大腸カメラ検査を受ける前に知っておくべき知識について詳しく紹介します。

大腸ポリープ切除の費用

大腸ポリープの切除にかかる費用は、クリニックや手術方法によって異なります。

保険適用の場合、数万円が一般的です。手術方法や使用する機器、病院の設備によって費用が変動することがあります

また、保険適用の有無で差額は大きいため、事前にクリニックに料金を確認しておきましょう。

大腸ポリープ切除の痛み

大腸ポリープの手術には通常、局所麻酔や全身麻酔が用いられるため、手術中に痛みは感じません。

ただし、手術後に一時的な不快感や軽い痛みなどを感じることがあるため、痛み止めを処方される場合があります。

副作用について

大腸ポリープ切除による一般的な副作用として、出血や感染が考えられます。

ただし、副作用が見られるのは稀であり、高度な手術が行われている現在は出血や感染のリスクが非常に低くなっています

ただし、万が一の場合に備えて手術後はしっかりとした経過観察が行われ、必要な場合には追加治療が施されます。

日帰り手術のメリット・デメリット

大腸カメラ ポリープ切除

大腸ポリープの日帰り手術は、入院が不要なため、患者さまにとって日常生活への影響を抑えられるメリットがあります。

入院にかかる費用を削減できるため、医療費も抑えられるという経済的な利点もあります。

手術後は、自宅での経過観察が必要となるため、何らかの問題が発生した場合には、すぐに医療機関にアクセスする必要があります。したがって、自己管理能力と緊急時に対応できる環境が求められます。

大腸ポリープ切除の注意事項や再発予防

大腸カメラ ポリープ切除

大腸ポリープを切除した後も、ケアは終わったわけではありません。手術後の生活習慣や食事、さらには再発予防に至るまで、多くの点で注意が必要です。

日帰り手術の準備とアフターケア

日帰り手術を受ける場合、手術前の準備から手術後のアフターケアまで、何をどのように行うべきかを知っておくことが重要です。

手術後のアフターケアは病院やクリニックによって異なる場合がありますが、一般的には切除後1週間程度は出血のリスクがあるため、特に注意しましょう。

多くの場合、飲酒や激しい運動は避けるよう指導されます。出血やその他の合併症を防ぐためです。また、手術後の症状や体調に応じて、追加の治療や検査が必要な場合もあるため、手術後は定期的な診療が推奨されます。

アフターケアは、手術の成功とその後の健康状態に直結しています。事前にしっかりとした情報収集と、信頼できる医療機関での手術が非常に重要です。

切除後の注意事項

大腸ポリープ切除から数日間は、激しい運動はしないように心がけましょう。

重い荷物を持ったり激しい運動をしたりした場合、傷口に負担をかける可能性があります。また、手術後に出血や痛みが続く場合は、速やかに医療機関に相談しましょう。

切除後の食事について

手術後の食事は、消化が良く、栄養バランスが考慮されたものが望ましいです。

スパイスの効いた食べ物や油の多い食べ物は、消化器系に負担をかける可能性があるため避けるようにしましょう

また、食物繊維が豊富な食品を摂ることで、便通を良くし、大腸の健康を維持することができます。

ポリープ再発予防の方法

ポリープの再発を防ぐためには、定期的な大腸カメラ検査が重要です。また、健康的な生活習慣を維持することも大切です

適度な運動とバランスの取れた食事、禁煙・節酒などが、再発予防に有効とされています。

まとめ

大腸カメラ検査で見つかる大腸ポリープや、大腸ポリープの日帰り手術に関して詳しく紹介しました。

大腸ポリープは大腸がんにつながるリスク要因であるため、早期発見および早期治療が非常に重要です。定期的な大腸カメラ検査と適切な治療が必要であり、総合的なケアには専門的な知識と経験が求められます。

大腸カメラで分かる病気についてはこちら

横浜市にある『菊名内科内視鏡クリニック』は、大腸ポリープや大腸がんに関する診断から治療、アフターケアに至るまで一貫した医療サービスを提供しています。

大腸カメラ検査から日帰りでの大腸ポリープ手術まで対応していますので、まずはお気軽にお悩みをご相談ください。