経鼻内視鏡と経口内視鏡どっちがつらい?挿入経路による違いや選び方を解説

鼻経内視鏡 つらい
鼻経内視鏡 つらい

内視鏡は、ホース状の管の先端に付いたカメラを使って消化器官の検査を行います。

内視鏡には、口からカメラを入れる経口内視鏡と鼻からカメラを入れる経鼻内視鏡の2種類がありますが、内視鏡と聞くと、口から入れる口経内視鏡を思い浮かべ、「つらい検査になるのでは?」とイメージする方もいるでしょう。

また、苦痛が少ないと言われている経鼻内視鏡であっても、「鼻からカメラを入れるのはつらそうだし、痛そう…」と心配する方もいるかもしれません。

普段、鼻から何かを入れることがないため不安を感じることもありますが、実際は口からカメラを入れるよりも鼻からカメラを入れるほうがつらさは軽減され、少ない負担で検査できる場合が多いです。

この記事では、経鼻内視鏡と経口内視鏡のどちらがつらいのか、挿入経路による違い、選び方について詳しく解説します。

経鼻内視鏡はつらい?鼻と口どちらからの挿入がいいの?

鼻経内視鏡 つらい

経鼻内視鏡は、口から挿入する経口内視鏡と比較するとつらさは軽減されます。しかし、すべての方に鼻経内視鏡が勧められるわけではありません。

場合によっては、自分で検査方法を選べず、医師の判断によって挿入経路が決められることもありますが、互いの特徴や違いを理解しておくことで選択肢が広がるでしょう。

ここでは、内視鏡検査は鼻と口どちらからの挿入がいいのか、それぞれの違いを比較しながら解説していきます。

挿入時の嘔吐感の違い

経鼻内視鏡と経口内視鏡では、挿入時の嘔吐感に大きな違いがあります。

経口内視鏡は口からカメラを挿入する際に嘔吐感を感じてしまう場合がありますが、これは舌の付け根あたりに管が接触して刺激を与えることで起きる咽頭反射が原因です。

喉を通る際に発生する反射となっているため、特に咽頭反射が敏感な場合は少なからず嘔吐感を感じてしまうでしょう。

一方、経鼻内視鏡は鼻からカメラを挿入するため、「オエッ」という嘔吐感の原因になる舌の付け根への接触がなく、嘔吐感が少ないのが特徴です。

内視鏡検査がつらい理由として、この嘔吐感が多く挙げられますが、咽頭反射が敏感で検査のつらさを軽減したい方にとっては経鼻内視鏡が選択肢として挙げられます。

検査中の呼吸のつらさ

検査中の呼吸のつらさも検査方法によって大きく異なります。

経口内視鏡の場合は常に口が開いた状態になり、鼻呼吸をしなければいけません。あわせて口からカメラが入っている状態で「息苦しくてつらい」と感じる場合もあります。

一方、経鼻内視鏡は鼻からの挿入になるため、口がふさがれることはありません。そのため、検査中でも自然な呼吸が可能になり、呼吸のつらさを最小限に抑えられます。

これは、内視鏡検査はつらいというイメージを改善させる要因となります。

検査中の会話

経鼻内視鏡と経口内視鏡では、検査中に会話ができるかどうかも異なります。

経口内視鏡の場合、常に口からカメラが挿入されている状態でふさがれてしまっているため会話ができません。

一方、経鼻内視鏡であればカメラは鼻から挿入されて口は自由な状態になっているため、会話が可能です。

鼻から挿入される細い管は、検査中でも医師との会話や指示のやりとりができます。

例えば、「痛い」「つらい」といった助けを言葉にして伝えることができ、医師とのコミュニケーションがスムーズに行えるでしょう。

リラックスして検査を受けられるだけではなく、検査の正確性向上が期待できます。

血圧や心拍数の変化などの体に対する負担

経鼻内視鏡と経口内視鏡のどちらを選ぶかによって、検査中に体へかかる負担が異なります。

特に口から管を通す経口内視鏡の場合、内視鏡が食道に入る際に血圧や心拍数の上昇、酸素濃度の低下が見られ、心臓に負担をかけてしまうことがありました。

しかし、鼻から挿入する経鼻内視鏡であれば心拍数はやや上昇するものの、血圧や酸素濃度にほとんど変化がないため、心臓への負担は心配ありません。

経鼻内視鏡は出血や痛みを伴う場合がある

鼻から管を挿入する経鼻内視鏡で検査した場合、鼻から出血することがあります。

経鼻内視鏡による検査は、管が鼻腔内の粘膜に接触してしまうため、鼻血が出ることもありますが基本的には心配ありません。

出血した場合、鼻の付け根を5~10分程度強く圧迫すれば止血できます。

ただし、鼻血が出やすい体質の方や普段から血圧の高い方は、出血が止まりにくい可能性があるため、鼻の付け根に保冷剤を当てながら圧迫する方法も効果的です。

また、血液をサラサラにする抗凝固薬を飲んでいる場合は、経鼻内視鏡による検査ができない場合があります。

服用している薬を医師に伝え、経鼻内視鏡による検査が可能かどうかを相談してください。

鼻と口どっち?内視鏡を挿入する経路の選び方

鼻経内視鏡 つらい

結局のところ、鼻と口のどちらの経路から挿入する内視鏡を選べばよいのかを迷ってしまっている方もいるでしょう。

基本的に検査のつらさを抑えたいという方は経鼻内視鏡が最適な選択肢となりますが、体の状態によっては希望の方法で検査ができない場合もあります。

ここでは、経鼻内視鏡と経口内視鏡のどちらを選択するのが最善か、選び方を紹介します。

できるだけ検査時のつらさを軽減したい方は経鼻内視鏡

内視鏡検査のつらさをできるだけ軽減したい方には、経鼻内視鏡が推奨されます。

内視鏡検査は胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんや食道がんといったさまざまな病気による病変の早期発見につながる検査ですが、カメラを挿入する際のつらさに悩み、検査を躊躇する方も少なくありません。

しかし、鼻から管を通す経鼻内視鏡であれば、内視鏡検査のつらさのイメージにもなっている、「嘔吐感」「呼吸のつらさ」などが軽減され、少ない苦痛で検査が可能です。

特に咽頭反射が過敏で口経内視鏡による検査でつらい思いをされた方は、経鼻内視鏡を選択肢として検討するのがよいでしょう。

鼻腔内に何かしらの問題を抱えている人は経口内視鏡

鼻腔内に何かしらの問題を抱えている場合、経鼻内視鏡による検査が難しい場合があります。

例えば、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻に関する病気を持っている方は、鼻からの挿入が難しいため、経口内視鏡検査が推奨されます。

特に鼻腔内が狭い場合は、鼻からカメラを挿入することが難しいだけではなく、無理に検査を行ってしまうと痛みや出血が伴う場合もあるでしょう。

その場合、医師の診断のうえで経口内視鏡に変更されて検査が行われます。

麻酔薬を用いた経口経内視鏡も可能

診断の結果、体の状態によっては経鼻内視鏡ができない場合もありますが、麻酔薬を用いた経口内視鏡による検査も可能です。

麻酔薬を用いることで、つらさを軽減することができます。

当院では、検査を行う際に局所麻酔を使用することで、鼻からの経鼻内視鏡、口からの経口内視鏡、どちらでも少ない苦痛で検査が可能となっています。

使用する機材は直径わずか5.8ミリのフジフィルム社最新の内視鏡となっているため、「内視鏡検査はつらいのでは?」という心配もありません。

また、直径の小さな内視鏡の場合は、太い経口の内視鏡と比較すると画質や明るさが劣り、病変の見落としが発生するデメリットがありました。

しかし、最新機器の導入にあわせて体内を十分に明るくする最新のLEDも使用しているため、小さな病変の見落としを防ぎながら質の高い検査が可能です。

まとめ

経鼻内視鏡は、直径の小さな管を鼻から通す苦痛の少ない検査方法です。

従来の経口内視鏡の場合、挿入時の嘔吐感や呼吸のしにくさから、「内視鏡検査はつらいのでは?」と悩み、検査を躊躇する方も少なくありませんでした。

しかし、つらそうだからといって検査を行わなかった場合、病変の早期発見が遅れてしまい、治療が難しくなってしまう可能性も考えられます。

鼻から管を通す経鼻内視鏡や麻酔薬を用いた経口内視鏡であれば、嘔吐感や呼吸のしにくさが軽減されるため、検査時のつらさが軽減され、病気の早期・治療が可能になります。

「菊名駅」から徒歩1分、横浜市にある『菊名キュアーズクリニック』では、局所麻酔を用い、直径わずか5.8ミリの内視鏡で検査を行うため、つらさの少ない内視鏡検査が可能です

さらに、当院では導入するフジフィルム社の最新機器と最新のLEDによって、より鮮明な映像の観察が可能になり、小さな病変の見落としも防いでいます。

消化器官に不安があるものの、「内視鏡検査はつらいのでは?」と検査を躊躇している方は、病気の早期発見が遅れてしまわないように、ぜひお気軽にお問い合わせください。